気が向いて
2008年 04月 11日
以前に俺が描いた作品、既にコミックスになった「PINKNUT」という漫画。
連載時に省エネだったし、コミックス化の時にも手直しする時間をまったく貰えなかったので連載時のそのまんまコミックスになったが、トーンワークの淋しい漫画だった。
基本的には、トーンワークに頼る今の風潮には一過言はある。
しかしH系のコミックで女性の裸体場面が増えるとハーフトーンは必須になる。
例えば下の画面、画像1でも、スカスカしつつも成立していなくもない。
それでは、という事で、こんな風にアミトーンをごく一部にかけるだけでも効果的だ。作業も早い。(これくらいで手をうっておけば、進行的に編集さんにも迷惑をかけない)
(でも、ほどほどにしないと今度はくどい。逆光は特に。)
時間が許せばなんぼでも手を加えたくなるのが、描き手の性(さが)なんである。
拙作「PINKNUT」の全210頁に関して、きわめて大幅にトーンワークをプラスしてみた。
作品が別物になったことは事実。
そうするとさほどでもなかったシーンが、割と納得出来る絵になったりする。
ちなみに今の俺の絵柄は、Hコミック1弾目の「PINKNUT」より数段進化していることはことわっておく。(自分で言っちゃ身も蓋もない。あはは。それくらいの神経で良い。普段の俺は謙虚ですから)
当然のように「みるく・かふぇ」掲載作品よりも進化している。
「みるく・かふぇ」以降に吸収したことがとても多いからだ。
ひとつの極論が「目の光り」「光彩」の描き方に、漫画界全般的に8~10年前と今とでは差がある。
暴論だが、そこだけ描き替えても絵は変わる。
元の絵2003年時点(すでに5年前になる)
俺の絵は、やたらと光彩が大きかった。
このようにビミョーに漫画家の絵柄は変遷する。
でも、そんなものはまた(自分の中でも)巡るのである。
世間の流行ってやつもそうである。
あくまでも極論だが。
ともあれ漫画は愛である。(テーマとしても、原稿に注ぐ気合いの意味でも)
オリジナリティが大事だし(オマージュの好きな俺が言えたセリフじゃないが(笑)。)、日々研鑽(けんさん)する事も大事。
絵をいじっていると楽しいというのがいちばん大事かな。(いやいや、本当はいちばん大事なのはストーリーだろう、と俺の中の影の声)
そうなんだよ。「おはなし」なんだよ。要(かなめ)は。
by PINKNUT_INC | 2008-04-11 03:38