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Small Arms ~みんな鉄砲とか好きだった その2♪

 
懐かしい写真が出てきたシリーズ。
(※最近の撮影ではないシリーズです。)

映画「ロボコップ3」公開時に発売されていたアイテム。(当時の商標許諾品。)
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私はAFV(Armored Fighting Vehicle)も好きだが、映画とかに登場する銃器のアクションシーンが好きなのです。
 
その名は、"Small Arms"(小火器)。
 
これは武器(兵器)が、戦車や戦闘機にミサイルといった"でかいモノ"に対しての、人間一人や二人で携帯・運搬出来るようなモノをして「小火器」としたのだろう。
拳銃やライフル、せいぜいバズーカや携帯用ミサイルランチャーくらいまで。
 
これSF映画やドラマの世界でも、アクションものではよく活躍する。
 
ウルトラマンの科特隊が撃っていたレーザーガンなんか子供の頃からおなじみ。
ま、光線銃の類はロマンだが、弾薬を使う銃器の方は「火薬と硝煙の怖さと迫力」がある。
 
娯楽としてのアクション映画においても、荒唐無稽な武器(完全に架空のモノ)から、かなりリアルな創造物(カスタムとか)、もしくは実物が当時の現代社会に存在した「銃器」が活躍していた。
"Small Arms"は怪獣や宇宙怪人とか相手にするのでなければ、露骨な対人兵器なので、「道具」でしかないのだが、禍々しいイメージもありつつの、役どころによっては"ピースメーカー"としての象徴にもなり得たりした。
 
で、出てきた写真が、ある意味"無邪気"でもあり、ロボット警官の武器として"おおいにカッコ良かった"「オート9(ナイン)」である。
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これ日本のトイホビー界でも、何回も各メーカーでモデルアップされた。
最初はMGC社製だったかな。セミオート・オンリーだった。

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画像は「マルゼン製 オート9 フィクスド」タイプである。昔のスライド固定式。↑
こちらは映画「ロボコップ」の第1作目で、射撃レンジでのオート9お披露目シーン。↓

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分かる人には有名だが、元の銃は「ベレッタ社 M93R」というモデルがベースになっていて、劇中のプロップ・ガンは、元銃に長くてでかいコンペセイターを取り付けたようになっている。
3点バーストする発射機構は実銃も同様だった。(ロボコップ劇中での破壊力表現は、とんでもなくオーバーだったけど。)
※これ、後日に日本のトイメーカーが、「オート9」を劇中どおりに、3点バーストやフルオートでBB弾射出させたり、中にはブローバックさせるモデルまで作ったのには感心した。
もっともトイガンの方は、撃ち出すのは6mmの軽いプラスチックBB弾だから、10mほどしか直進しなかったと思うが。パワー規制があるからね。(こんなアイテムも、うやむやのうちに処分しちゃったなぁ。)
 
なんにせよ、この手のアクション映画とかでは、監督の嗜好や銃器へのマニアック度がモロに反映されるケースが多くて、それが演出上も「迫力」に繋がっている。
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ジェイムス・キャメロン監督の「エイリアン2」には、SFにおけるステージ・ガンながら、現実にも存在しそうな(あるいは近未来に似たようなモデルが出来そうな)説得力のある"Small Arms"が何種類も登場していた。画像はそのひとつ、『パルスライフル』↑。弾丸のほかに小口径のグレネードショットも撃ち出す仕組みで、エイリアンやエイリアンクイーン相手に奮戦していた。
余談だが、この『パルスライフル』が、電動ガンとしてモデルアップされ、18禁トイとして今売られているのには驚いた。
昔から何度も「なんちゃってパルスライフル」のガワだけガレージキットで出たり、なんか企画があってはポシャっていたアイテムだったが・・・。マニアックなメーカーが執念で作っちゃうんだねぇ。
 
さて、
 
リアルガンも映画のテーマ性を反映して、そのまま劇中に登場しているケースの方がむしろ多い。

公開当時、「プラトーン現象」みたいな造語も作られたオリバー・ストーン監督の映画。
トム・ベレンジャー扮する"バーンズ軍曹"のキャラクターは強烈だった。あの映画では下士官クラスがM16系のシューティーを使用していた。(一般兵士はフルサイズのM16を使っていた。)
型番的には画像のこのモデルはM16A1の"M653"という名称となる。
 
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「プラトーン」(ベトナム戦争を描写)公開と同じ1986年には、クリント・イーストウッド主演の「ハートブレイク・リッジ」という映画も公開された。こちらはグレナダ侵攻が映画終盤の舞台となっていた。鬼教官役で新米兵士をイーストウッドが鍛えていた。画像はフルサイズのM16A1。型番的には画像のは多分M603
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これがずっと後年、TVドラマシリーズの『24 -TWENTY FOUR-』が2001年以降に人気になった頃には、M16系M4系になっていて、シリーズ2あたりでジャック・バウアーもM4A1 R.I.S(Rail Interface System)を使ったりしていた。『24』ではM4はよく活躍している。
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M4系のレイルシステムには先述の「R.I.S」「R.A.S(Rail Attachment System)」があって後者が改良版。映像などでのパッと見ではどちらかよく分からない(レイルのナンバリングの昇降順がひとつの目安らしいが・・・)。第3世代の「URXシリーズ」になるとモノの見た目が既に違うので良く分かる(らしい)。
 
さらに後年、米軍のM4シリーズをブラッシュアップしたモデルが映画「ターミネーター4」でも登場していた「HK416」となる。
この画像では分かりづらいが、フレイムにフロント部分がガッチリ直結していて、フレイムはM16・M4系なのに、なんか別の機種みたいなマッチョなスタイルになっている。(個人的にはM16系・M4系までのハンドガードリングのある"くびれ"スタイルが好き・・・。耐久性での弱みらしいけど。)
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「HK416」に関してはどういう経緯でだか、アメリカ陸軍が、ドイツのH&K社にM4カービンの改修を依頼開発したのだとか。
米国コルト社は何してたんだろう。
 

まぁ、軍の正式採用銃は各国のモデルをトライアルして選んだりもするし、自国のオリジナルなものにこだわるばかりでなく、ツールとしての必要性と優位性が肝要みたい。~軍事的機密部分とか必要なケースはまた別枠なんだろうね。
銃器なんかは、戦闘機や潜水艦の装備・性能なんかに比べたら隠すものはあんまりないのかな。
(使用する弾薬とかの事情や開発のほうがポイントになるような気がする。)
 
そういう事と、「国防」、「パテント」とかのバランスはどう解釈されてるのだろうか。(国と国との約束事もそうだし、ビジネスなればこそ会社、企業へのコントロールってどれくらいシビアか、はたまたユルユルなんだろうか。)
 
軍事関係は巨額なマネーが動く商売の世界でもあるわけだから。内情は奇々怪々な、ドロドロしたようなものがある気がする。きっと(笑)。


そういや「M16系」や「M4系」の開発製造元というだけにとどまらず、アメリカの開拓史時代からの盟主であった、その「コルト社(Colt Firearms)」が倒産したとか。
 
あれま。

今回の記事は、じつはこのニュースがなんかショックで書いたようなもの。
(コルト社倒産のニュースは今年の6月頃に話題になっていた。)
 
武器会社の興亡に何をショックに思うか、とか言うなかれ。
「西部劇」映画やドラマの時代から「コルト」って名前には馴染み過ぎている。
そんな会社も時代と経営を読み違えると「潰れる」ご時勢なんだねぇ。
 
まぁ、身売りしてでも事業の継続を模索中らしいが・・・。
 
武器の製造や改修開発は、他国の武器メーカーが引き継いだり出来るグローバル性が、逆になんか不思議な感じだし、ホント、どの業界も迂闊なことはやってられないんだなぁ。
すると、現行のM4シリーズとか今後どうなるんだろうか?とか思っていたら、それはベルギーのFN社がアメリカ陸軍への納入の引継ぎをやる、というか、そっちに仕事を持っていかれたのが「コルト社」のダメージになったらしい。
 
え、コルト社が開発した武器なのに、ベルギー製で今後は作られるってこと?。
それってどうなの?。(FN社はメーカーとしてかなり優秀なのは確かなのだが。)

ちなみにM4シリーズには、他にもナイツアーマメント(Knight's Armament Co.)社ってのが深く関わっていて、「レイルシステム」はこの会社の開発したもの。
このナイツ社の創業者がM16ライフルを開発したユージン・ストーナー氏の愛弟子(C・リード・ナイトJr)であったとか。
「レイルシステム」には、ピカティニー・レール(Picatinny rail)規格というものがあって・・・、このシステム自体が優れものなので、今や色々な銃器にまでこのシステムは汎用装備されつつある。
 
米軍の"M4カービン~R.I.S or R.A.S"っていうのはコレ。Webにあった壁紙を拝借♪
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M16系シリーズのライフル、カービンが好きな私は、この"M4"もお気に入り。ただ、映画製作者はより新しい物好きなのか、「ダイハード4.0」、「ダイハード ラストデイ」とかでは、H&K G36とか(これはまだ分かる)、DSA SA58、だの FN SCAR とか、私にはまだ分かっていないような新鋭を主人公使用銃として登場させている。映画でもFN社推しである(笑)。M4カービンが既にモブ的扱いで悲しい。

 
えっと、説明してたらキリがないので切り上げるが。
 
つまりは、"使える代物"に仕上げていくには、どこか1社だけで何もかもを独占していられる時代ではないのだ。

なんか複雑だねぇ。 

 
たまたまハリウッド映画の話題から入った記事なので、当然のようにアメリカの武器事情の話がメインになったけど、昔で言う西側諸国に対しての東側のAK(カラシニコフ)の事とか、イスラエルのIMI社の事とか、先述のFN社、H&K、ベレッタ、etc. ~映画やドラマによく登場する各国の"Small Arms"を語ると尽きないよね。
(コルト社は屋台骨が大変そうだけど、ライバルのS&W社は元気なのかな?。)
 
それでも、しばらく目を離していたら、そういう業界のラインナップもなんかガラリと様相が変化してて、置いていかれちゃうんだよなぁ。
 
こんなこともいわゆるひとつの「考証」ごとなので、知らないより付け焼刃でもちょっぴりは知っていた方が、アクション映画やドラマの鑑賞者としては楽しめる要素のひとつにはなるかもしれない。
 
映画の劇中における銃器の扱いなんかもそうだけど、たとえ「反戦」テーマに何か物語を作っても、ディテールの描写が変だとツッコミ入るからね。
銃器のことに限らず、例えば"日本刀"の持ち方とか所作、「あの握り方はヘン」とか、ごく基本的なことから突っ込まれていては恥ずかしい訳である。
 
無駄のための無駄もあるが、「知識ごと」は、なんにかかわらず"からきし無駄"ということもないのじゃなかろうか。




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