アニメ『かみちゅ!』のレビュー

アニメ『かみちゅ!』のレビューです。
 
長い!。レビューが。
そうなってしまったのだから仕方がない。
 
とらえどころのないシナリオ作品なので、こういう紹介の仕方になってしまうのです。
(ひとつひとつのコメントは少ないが、紹介画像が多い!。)
 
・・・挫折する閲覧者がほとんど(笑)。
・・・読破する人は皆無と思っています。

こうなると、私もちょっとM体質である。
今回は閲覧者よりも、自分のフィルター整理のために書きました。申し訳ありません。
 
第1話のオープニングだけ「導入部編」として、先に私のブログ(『かみちゅ!』 prelude)で紹介した画像が「タイトル画面」になりますが、第2話以降が、下のノーマルなオープニング・アニメになります。 
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脚本:倉田英之さん
監督:舛成孝二さん
キャラクター原案:羽音たらくさん
こうした主要スタッフの他にも、プロデューサー:落越友則さん、音響監督:菊田浩巳さん、録音調整:名倉靖さん等々、原作企画から製作クルーまで、アニメ『R.O.D』からのスタッフが、がっちりとスクラムを組んでいるようだ。

アニメ『R.O.D』の時もそうだったが、この『かみちゅ!』のスタッフ紹介のクレジットのスタイルがお洒落である。(こういうスタイルのアニメを他作品で見かけたら、舛成孝二さんスタイルの真似だと言っても過言ではないでしょう。・・・いや、実のところ誰のアイデアなのか、よく知らないけれど・・・。監督や演出さんでしょ?、こういうのを考えるのは?。それとも現場でリーダー格のアニメーターさんが、アイデアを出すのかなぁ?。)

ただ、『かみちゅ!』においては、アニメーション・キャラクターデザイン:千葉崇洋さんの異才ぶりがなんと言っても際立つ。
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「今日から私たちは心の友よ♪」でスクラムを組む3人。
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一橋 ゆりえ(ひとつばし ゆりえ)ちゃん【右】が、「わたし神様になっちゃった。」発言をしてから全てが動き出す。この設定、モチーフが甚だ不可思議で当初、視聴者は煙に巻かれたままなのである。
自分が神様であることをある日突然に自覚した女子中学生ってなんだろう?と、モチーフとしても謎だし。
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でも、実家が神社で巫女の妹がいる三枝 祀(さえぐさ まつり)ちゃん【下右】のプロデュースで、もともとのゆりえの友人、四条 光恵(しじょう みつえ)【下左】も巻き込まれて、なんだか話は進行していく。
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このプロジェクトは、「町ぐるみ、町おこし」の話になる。
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もう『日本初の現役女子中学生の神様』は周知される。
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これ、ゆりえちゃんの妄言ではない。彼女が『か~み~ちゅー!』と叫べば、
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その神通力は「ゆりえ台風」を発生させて全国的な大迷惑をかけ、
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ピンクの火星人(女の子)ともコンタクトが出来てしまう。
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強力な神通力を行使したあとは、ゆりえちゃんの髪の毛は「わさっ」と伸びる。
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このアニメに、じつに素晴らしい郷愁と臨場感を与えているのが、美術やロケーションの良さだ。
広島の尾道が舞台となっている。それはもう、美術班の取材力が炸裂しています。
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この情景も、あの風景も、現実にあるロケーションだ。
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日本は、美しい。
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フェリーで瀬戸内海を、学校まで自転車通学している女子中学生の姿が抒情的。
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さて、こちらは異空間にある神様の國。・・・さて、ここで、たまたまのご縁なのだが、
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私のブログを閲覧してくださっているブロガー様に、アニメーターさんがいらして、
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なんと、まぁ『かみちゅ!』の原画スタッフとして参加されていた事を教えてもらった。
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明確なことは言えないが、この辺のシークェンスが、どうも、そのひとつらしい。
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ヒロインの友人の神社に祀られている八橋様が家出(?)したので、出迎えにいく。
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アンニュイな名場面だ(笑)。・・・下は、その八橋様が「おっかけ」をしているスター。
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こちらの派手な女性こそ神様界のアイドル弁天様である。七福神バンドのボーカル。
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それはそうと、神様は万物に宿り、万物が神様である。
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可愛い「悪企み」をする、ゆりえ様。(目つきや口元が「悪企み」(笑)。)
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「新春新人歌手シャンソン・ショー」と噛み噛みでテレビ記事を読む、ゆりえ様。
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ほのかに思いを寄せるクラスメイトの男の子のことを友人に聞く、ゆりえ様。
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ゆりえ様の表情はどれもこれもキョーアクなまでに可愛いが、
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この飼い猫も可愛い。~タマ♀、だが、同時に「貧乏神」♂でもある。
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飼い猫がなんで、貧乏神なのかは本編を見てもらうしかない(笑)。
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皿洗いなど、お片づけも手伝う、猫様である。(おはなしも出来る。)
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さてさて、下の3枚の画像は、テレビ放映版にはなかった名エピソード、第11話の『恋は行方不明』である。
これは、・・・ここで、私は『なんだかヘンなアニメ』という感じで、「でも、なんとなく面白いから見続けている」という『かみちゅ!』に対しての認識をいっきにあらためることになる。
 
私のぼ~っとした眺め方で見ていると、このアニメのシナリオの核心がどこにあるのか、モチーフやプロットの真意は?、と「つかみどころがない」アニメだった。
 
状況やエピソードの楽しさに身をまかせているだけのモニターだった。
 
DVD版で、このエピソードをスタッフが足したのも、テーマを明確にするための意図があったのではないか。
盆暗だった私のような者には、この第11話のエピソードによって、ようやく本シリーズ全体のテーマを明確に悟ったのである。

この回のエピソードは、ちょっと思春期に誰もが似たような悩みを抱えたときに思い当たるような話である。
思春期の逡巡によって、プチ家出をしてしまう、神社の娘(ゆりえの友人、祀(まつり)の妹)「みこ」と、それに付き合う、(ゆりえの弟)章吉( しょうきち)の話だ。

ドラマチックな展開はことさらにないが、少年少女の挙動や、心のひだを探るようなシナリオがなんともラブリー。
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・・・これは、かなり感動する話数だ。
私は、じつは「うるっ」と来てしまいました。
本当に可愛い、せつない話。
おじさんの目線で見るから、なお強烈に感動するのかもしれない。
(自分にも、はるか昔にそんなピュアな時代があったような、なかったような、心の琴線に触れるような淡いものが思い返される・・・。)

姉妹2人、姉、祀(まつり)と妹「みこ」の関係性にまでふわりと優しくシナリオは触れられて、それを見守る父親のまなざし。・・・そして、ゆりえと弟「章吉」やその家族の暖かさも、なんか、もう、とてもいい。

DVD版、第11話のおかげで、続く第12話の「ゆりえ様」が際立つことになった。
 
第12話「ふしぎなぼうけん」は、ゆりえ様が一時的な中学校編入で他校のゲストになる話。
(だから、いつもと制服が違っている。「神無月」だから神様はあまねく出雲の国へ出張しなければならない~中学生の神様なら出雲の中学校に1ヶ月間行かねばならないという理屈(笑)。)信心深いその学校では、「神様」としてVIP待遇で扱われる。

しかし、ゆりえ様、まず「教科書」が前の学校より進んでいることに愕然。
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それはそれとして、お昼に購買部にパンを買いにいくと・・・。
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「ちょっと、なによ!(押さないでよっ)」と振り返った女子生徒及び一同が・・・
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ゆりえ様に気が付き、海を分かつようにように最敬礼。
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ゆりえ様、イヤな予感にたじろぐ。
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購買部のおばちゃんが恭(うやうや)しくお供え物をするようにパンを献上。
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とどめに全員に拝まれる(笑)。
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転校時のこの時、「神様の国」のコンベンション(勉強会)にも招聘されていた。
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あっちもこっちも忙しい。新米神様としての勉強と、新しい学校も中間試験の時期。
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グロッキーなゆりえ様、下界の学校のリアル試験結果は、学年の最下位・・・。
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大変なのに辛いのに「誰にも相談出来なかったし・・・」と、泣くゆりえ。
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神様だからと、腫れ物を触るように扱っていた同級生の心は痛む。
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「神様になったけれど、自分が何の神様かわからない」ゆりえ様。
「でも、ただの女子中学生」であることに悩みや非力さも感じて泣いてしまうゆりえ様。

第11話の妹と弟のプチ家出の話もそうだが、とても素朴で素直なところに作品のテーマはあった。
 
全ての、あらゆる文学作品の普遍的なテーマ。
 
それは、あれだ。 
 
私たち(私)は誰で、どこから来て、どこへ行くのか?。
私はいったい何になるのだろうか?。
何になりたいのか?。
 
思春期や人生の永遠の命題『自分探しの話』なのである。このアニメは。

このアニメ作品では、ひとつの素敵な回答がエンディングになる。
そもそも、ゆりえが最初に「わたし、神様になっちゃった。」発言をした、そのキーワードをそのまま"別の言葉"に置き換えることの出来るオチに行き着く。

それは、ゆりえちゃんが思いを寄せる彼とのこと。

彼(大筆を担いでいる)、二宮 健児(にのみや けんじ)くんも、「ああ、そうか。そうだったんだ。俺、なんで気がつかなかったんだ?。」と、自分の心に芽生えていたものに気がつく。
ゆりえちゃんが手にして差し出しているものは「アレ」ですよ(笑)。
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このエンディングは、もう愛らしくて愛らしくて、楽しくて、・・・泣けます。
  
この作品は、また音楽も素晴らしい。
オープニング・アニメの主題歌は清々しく、エンディング・アニメの歌もノリが良くて素敵だ。
本編中のBGMも全部良い。
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もし、まだ見たことがないないという貴方は、ぜひ、全話を見ることをお薦めする。
 
全話を見通すと、清々しく鮮烈な青春の破壊力に満足すること請け合い。
(見るなら、DVD版全16話ヴァージョンを♪)
とても豊かな気分になれます。
 
アニメ『かみちゅ!』のOP
 
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Commented by アニメ・マスター at 2008-09-01 13:01 x
つっこみどころ満載ですが、今回はスルーにしておきます。(個人的に疲れておりますので。)
Commented by cyah at 2008-09-01 13:04 x
別件ネタで申し訳ないのですが「おねティ」聖地巡礼切符発売だそうです。URL張っておきますので、ハンドルネームをクリックしてください。
Commented by inakajazz at 2008-09-01 19:53
やっぱり・・・アニメマスターさんの・・一発でるだろうなって思っておりました。
でも・・私も・・記念切符ほしいなあ・・行ける時間ないから・・現地の友達に頼もうかと・・・思ってます。汗
Commented by PINKNUT_INC at 2008-09-01 21:11
アニメ・マスター 様
なにかとお疲れのご様子、お見舞い申し上げます。m(_ _)m
Commented by PINKNUT_INC at 2008-09-01 21:23
cyah 様
耳寄りな情報を有り難うございます。
おぉっ、本当だ。
JR職員にも(て、言うか、はっきり「同駅員の発案」て書いてあったけど(笑)。)なかなか、優秀なアニメファンがいらっしゃるようで。
それとも、単に商売上手?。
いやいや、きっと「愛」もあるに違いない。
・・・まぁ、私は到底、現地に行けそうにはないから、指加えて情報を眺めているだけですなぁ。(  ̄д ̄;)ウラヤマシイ
Commented by PINKNUT_INC at 2008-09-01 21:35
inakajazz 様
関西の人間からは、本当に「聖地巡礼」のごとく、遠い土地のおはなしです。・・・・まぁ、「ハルヒ」のために、関東以北から、大阪~西宮あたりに「聖地巡礼」に来る人もいるのかしらん?。
なんか、そういうエネルギーを持っている人には脱帽です。
(エルフェンリート~アニメの舞台、鎌倉あたりにも行ってみたい気はする。・・・行かないんだけど(笑)。)( ̄ー ̄; )うふっ
Commented by cyah at 2008-09-01 22:45 x
鎌倉は、というか「江ノ島近辺」はいいですよぉ!
以前かなり通いましたが(釣りで)、マジにアニメ「エルフェンリート」の舞台が実感できます。(特にラスト近辺の)
Commented by ガンダマン at 2008-09-02 23:31 x
恐らく、OPはコンテを描かれた石浜真史氏のアイデアじゃないでしょうか?(違ってたらすみません)

かみちゅ!のモブシーンには、読子・リードマンやリー・リンホー、アニタ・キングが出てましたね。
Commented by PINKNUT_INC at 2008-09-03 07:29
cyah 様
「江ノ島」・・・。
なんだか、いい。
映画やドラマにも登場するロケーションだけど。
江ノ電とか、いいよね。
私、なんで出不精なんだろうか。
ロケーションや絶景、そういうものは勿論、なにげない町並みやいつもの空を仰ぎ見てもいい気分になれる人間なのに。
 
パスポートを持ってなくて、まだ海外にも行ったことがない奴・・・。(涙)
Commented by PINKNUT_INC at 2008-09-03 09:30
ガンダマン 様
石浜真史さん、才人ですねぇ。
 
そう言えば「R.O.D -OVA- 」や「R.O.D -THE TV-」の、DVDのボーナストラックで、監督や脚本家の話。
「結局、スタッフ・クレジットに出てくる裸体シルエットの女性は、誰?」という話に、「さあ?」と一同が首を捻る。
「なんか、もう、オープニングは、アニメーターさんが"よってたかって"格好良くしてくださいました。」という監督や脚本家の話を聞いていると、なんだか傍観者(笑)。
プロデューサーや監督の仕事は、たいそう要なんだけど、結局は現場の製作スタッフ、アニメーターさんや美術の情熱なんですよね。
・・・きっと、恵まれた環境や楽なスケジュールでないのは想像に余りあるのですが・・・。
 
ハリウッド映画のスターやスタッフ、製作工房の扱いは別世界の話。
 
・・・え?、「モブシーンには、読子・リードマンやリー・リンホー、アニタ・キング」・・・きっ、気が付いてなかった。チェック、チェック。
Commented by ゆんか~す at 2008-09-08 23:50 x
うわぁ^^:すごい懐かしいカットですねw
このときはまだまだ未熟だったなぁ・・・。
今度から会社に入って仕事しますんでもっと頑張ります^^
Commented by PINKNUT_INC at 2008-09-09 02:50
ゆんか~す 様
ゆんか~すさんのブログ情報から、アニメ『かんなぎ』のお仕事ですか?。『かんなぎ』は、監督/山本 寛さん、シリーズ構成/倉田英之さんのお名前があるのでとても期待しています。
ゆんか~すさんもフリーから、会社のクルーとして現場でご活躍の由、また色々な作品を手がけるのでしょうね。エールを送らせていただきます!。(無理だとは思いますが、事情がゆるせば、こっそりとお名前など教えてくださいね。)

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