ちっちゃな雪使いシュガー 2

アニメ『ちっちゃな雪使いシュガー』のレビューの続きです。
 
「季節使い」というキーワードが、この作品にはある。
まぁ、フェアリー(妖精)的な存在に似ていて非なるものなのだが、「とんがり帽子のメモル」もリルル星からきた宇宙人という設定だったりした。
「ちっちゃな雪使いシュガー」も=(イコール)妖精さん、という図式ではない。
いまどき普通に「妖精さん」というロジックでお話作りをしてはいけないらしい?。
 
だけど単純に妖精のような小さくて愛らしいキャラクターと、人間の女の子との友情物語という視点でみればいいし、そういうファンタジーは古典の時代から好んで選ばれる素材だ。 
 
そういう設定の普遍性のあれこれはさておき、要するにアニメでは作画的にも演出的にも、人間とミニマムサイズのキャラクターを画面の中に同居させるストーリー構成上の描写は、実は相当に高度で難しい。
 
レイアウトの工夫、動画や美術の手間も普通の「視線で世界を見る」よりも倍はかかる。
(ちょっとニュアンスは違うが、小さな生き物からの目線で世界観を構築する点において、大昔の名作アニメ『ガンバの冒険』~ネズミたちが主人公だった~は、スタッフ一同、いつも床に這い蹲って部屋の中の様子や人間の生活空間を「ネズミ目線」で見上げることばっかりしていて、なんか仕事に取り組んでいる間、感覚がヘンになったと述懐していた。) 

ヒロイン、サガという人間の少女(右)と、"季節使い"のシュガー(左)との初めての出会いのシーン。
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お腹を空かせて悄げていたシュガーに「ワッフル」をあげる少女サガ。
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シュガーの表情や動きは活き々きとしていて可憐で愛らしい。
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小さなキャラクターは、色々な演技付けが全て元気よくなる。
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キャラクター原案のコゲどんぼ先生(現在は「こげどんぼ*」と改名されたらしい)の絵が、これほど動画で見事に動き、美術の美しさは、ミューレンブルクという架空の町(ドイツ/ローテンブルクをモデルとした取材旅行をスタッフはしている)を描いて、なんとも言えないパステル調の臨場感がある。
 
物語全編に流れる音楽も、これまた素晴らしい旋律に溢れて、その音楽性は物語自体の重要なファクターになっている。
~少女サガはピアノを弾く。サガの母親(すでに若くして故人)は有名なピアニストである。~
いやがおうにも、ピアノ曲のモチーフに後々、泣かされることになる。
 
この作品以降、「ちっちゃな雪使いシュガー」ほどのクォリティのファンタジーが作られているのか、私はちょいと不勉強でよくは知らない。
 
こんな作品が、また見たいのです。
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インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by PINKNUT_INC | 2008-07-09 06:06 | アニメ | Comments(4)

Commented by 間地出 外吉 at 2008-07-09 12:51 x
確かにアニメ絵柄がこげどんぼ*先生の絵ににていますね。
しかし、ブログをみるまではこげどんぼ*先生が女性だとは気が付きませんでした。
Commented by inakajazz at 2008-07-09 19:03
こんにちわ。えっと・・このアニメは知りませんでした。今見る準備終えて・・改めてここのプログよんでいましたが、やはり・・適切な解説と、写真カットの巧妙さに・・脱帽でございます。つい見逃してしまう仕草をじっくり観察しながら・・見入る事とします。
Commented by PINKNUT_INC at 2008-07-10 20:21
間地出 外吉 様
ちなみに「こげどんぼ*先生」のネーミングに関しては「コゲどんぼ先生」の方が私は馴染んでいます。
先生が女性だと言うことは、アニメ「デ・ジ・キャラット」を見ていただけの時には私も知らなかったです。
後日に女性作家だと知り、なるほど、キャラクター・デザイン以上に、イラストなんかの塗り絵センスに「女性の感性だ。適わんな。」と思ったものです。
この業界、女性の方が作家も元気です。(どの業界でもそうなんだ。)
Commented by PINKNUT_INC at 2008-07-10 20:52
inakajazz 様
いつもアクセス、書き込みを有り難うございます。
アニメ『ちっちゃな雪使いシュガー』のレビューは「3」もある予定です。(一応、それで「まとめ」です。)
全24話+2話のアニメです。
いっきに見なければならない、という引きの強いストーリー構成ではありませんが、終盤は繋がりが強いです。泣かせどころかな。

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