アニメ「エルフェンリート」(Elfen Lied)の話題、続き。
ウエブ通販で店舗に発注していた「エルフェンリート」のDVDの全7巻が届いた。
1巻目だけが『初回版』仕様で、特典にサントラCDが付属していた。これが嬉しい。
なにせこのアニメの音楽をとみに高く評価している俺だから。(なぜだか、これだけの名曲なのに、CDのサントラ盤が市販品として単独で販売されなかったというか、存在していないらしい。「エルフェンリート」DVD初回版仕様、第1巻目を入手するしか、BGMや主題歌の音源は手に入らないようだ。)
DVDの内容自体も買って正解♪。
やはり、「16:9」のビスタ・サイズで見ると、先に見た地上波放送版やAT-X放送版の画面より左右に広いし、完全ノーカット、規制無し。
テレビ放送版の自主規制が全て取り払われて、製作者の意図したままの映像で見られました。
それにしても、DVDを見ると、スカパーのAT-X版(有料放送)でも、まだ規制されているシーンがあったんだと驚く。(ほんの一部だけど。・・・ましてや「地上波放送版」と「DVD版」とでは比較にならない。もはや別物である。)
・・・なによりも「4:3」画面と「16:9」画面の差は、見比べるとなかなかに大きい。
以下に、(キャプションをつけて)DVD画面の一部をご紹介。
DVD版「エルフェンリート」
こういうシーンから左右の幅の広さが堪能出来る。(前回紹介のAT-X版と比べると顕著。)
でも、この「16:9」画面も、別に「4:3」の画面になっても問題ないようなレイアウトになっているね。
さて、悲劇の如月(きさらぎ)さん。
これでも「東大卒の才媛」という設定。しかし、室長付き秘書としてお茶汲みひとつ満足に出来ない人。
お盆に載せてお茶を運ぶ単純作業で、なんでこんなに苦闘してるんだろうか?。
「4:3画面」ではキャラが画面の外に切れてしまう。「16:9画面」の両サイドを目一杯使ったお茶運びシーンである。
ほっ、
零(こぼ)しませんでした。この辺は「16:9画面」をレイアウト的にも有効に使っている。
そして、問題の『如月嬢の悲劇シーン』・・・。
もちろんここに来るまでも問題シーンのつるべ打ちだっのですが。
俺的に最大な悲劇(残虐ポイント)と感じるシーン。この作品は、音楽の秀逸さを前回にも褒めたが、BGMや効果音などの使い方もかなり上手い。
ディクロニウス(新人類ルーシー)のヒップまでチラリとレイアウトに入ってくる。あ・・・、
あぁ・・・、
そして、ここから!
もうダメ・・・
やっちゃってます(惨)。
AT-X版でさえ「光のエフェクト」でボカしていたシーン。
DVD版では(一瞬の出来事ですが)首をねじ切る効果音も生々しく躊躇無くノーカットで完全描写。
あんまりです。如月さん憐れすぎるっ。
ゆっくりと生首も血しぶきも宙に回転。
ドサリ。
フラッシュ・マズル・ブレーキ付きのMP-5・SMG
一斉射撃
前回にも紹介したシーン
首をねじ切った如月さんの体を使って弾よけをするルーシー。
映画「俺たちに明日はない」のラストシーンでボニーとクライド(主人公達)が警官隊の銃撃で87発の集中砲火を浴び、既に絶命しているのに弾着の反動で、その体が射撃が止むまで踊り続けるように猛烈に跳ねる有名なシーンがある。あの映画以降、銃撃掃射を受ける人物の小躍り演出(死者の踊り)はリアルだという事で後発の作品で真似され続けた。(それまでの映画には、そんな演出はなかったのである。)
このアニメではご覧のように、その演出が(ただの死体ではない状態のものをベクターでつり上げている設定によって)さらに冷徹な残虐描写に。如月さんの首のない体は(かなり長い間)踊り続けます。
射撃が止む。もはや包囲網の弾切れ。包囲網なす術なし。ルーシーも不要になった如月嬢の体をポイ。無慈悲すぎます。
なのに
なんで肉弾突撃するか。・・・ルーシーのベクターで胸をぶち抜かれる警備員。胸をぶち抜かれた警備員の心臓が脈動しながら背後の(しりもちをついて腰を抜かしている)警備員の腹の上にべったりと貼り付いて、すぐに転がり落ちる(アップになっている)動画もあるのだが、そのシーンはここに選出するのも憚(はばか)れた。
ゆっくりと、ゆっくりとルーシー前進。
蔵間(くらま)室長の横を一瞥もせずに通り抜けてゆく。
ルーシーと蔵間室長には後にドラマの描写で明らかにされる因縁がある。その室長の背中にタッチ
狙撃シーン。
50口径パレット・ライフル。狙われている気配を感じて、振り向こうとしたルーシーの
鉄仮面の側頭部にヒット!
拘束具の鉄仮面粉砕。
衝撃でぶっ飛ぶ
「しまった!」
「仕留めきれていないっ!」。16:9の画面のレイアウトだから優美な肢体がゆっくりと落ちていく
夜の断崖から海へ
場面は一変して翌日の昼下がりの浜辺
もう一方の主人公達、コウタ(耕太)とユカ
波打ち際近くで全裸の美少女背景の空間も左右が広いと奥行きがある。(主に背景の美術でこそ全編にわたり「16:9」の臨場感が効果的になる。)第1話では「殺戮者ルーシー」の素顔は、はっきりと描かれるシーンがなかった。
この一瞬のルーシーの右の横顔から、左の横顔にカメラが振れるシーンで垣間見えるだけ。
何も覚えていない
わからない
ここはどこだ?。わたしは・・・?。
・・・・・・!?ところで蛇足な感想を書くと
この「エルフェンリート」は、こういう絵柄だから(まぁ、大人達の絵柄は比較的リアルっぽいが)残虐な描写もショッキングな思いをしながらも見せられてしまう。
この可愛い絵柄を劇画調や、やたらデッサンの達者なイラストっぽい大人びた絵柄にしてしまうと、その残虐描写は見られたものではなくなる。「エルフェンリート」は、この絵柄がいい。この愛らしさや(少しばかりの)未完成度が、かえってテーマを浮き彫りにする。隙のない冷たい印象にならない。
さて
ここからは選り抜き的にオマケ・シーン
おしっこに行きたい『にゅう』(ルーシー)。会話が成立しなくなってしまっているので言語未発達な幼児状態。
座り込んじゃって「はにゃ」とした顔。
ぶるるっと震えて、もう時すでに遅し
失禁しました。
気持ちよく座りおしっこです。
ともあれ、テレビサイズとDVD版との、映像のレイアウトや広さの違いが、これで分かるでしょ。
前回に紹介したシーンと同じ絵もあるので、レイアウトの差を感じて欲しい。・・・左右を切っちゃダメですよ。やっぱり。(最近、戦略的に地上波放送を「4:3」にしてDVDや有料放送のみ「ビスタサイズ」で、というアニメが増えちゃいましたね。)
やっぱりビスタサイズのDVD版を見て、色々と納得しました。
嬉しかったのは、深い感銘も受け大好きになったテーマ曲『LILIUM』が、DVDのメニュートラック(チャプターやメニュー選択ページ)の挿入曲として、付属のサントラ盤CDにも録音されていないヴァージョンがフル・ヴァージョンで2種類聴ける事であった。
DVD版を買って良かったです♪。
Elfen Lied - Lilium