SFロボット「フライデー」と「ロビー」の魅力♪
2017年 06月 25日
『宇宙家族ロビンソン』(うちゅうかぞくロビンソン、原題:Lost in Space)というアメリカのTVドラマシリーズがあった。
子供たちやファミリー向けの内容で、製作は1965年~1968年。本国では第3シーズンまで作られた。
日本では、1966年~1968年に、第1と第2シーズンまでが放送された。
1作目はモノクロで、カラー映像化されたのは2作目からであった。
日本で言えば「ウルトラQ」がモノクロ。「ウルトラマン」からがカラー化(両作品ともに1966年放送)という時代と、そのままかぶる。
で、視聴する男子たちに人気だったのが、ファミリーをサポートするロボットの「フライデー」だ。
この呼称は日本だけのみの扱いで、本国アメリカのシナリオでは「ロボットB-9」という型番でしか呼称されなかった。
これは、日本では、すでに漫画やアニメで「鉄腕アトム」や「鉄人28号」という、人気キャラクターがあったからこそで、「B-9」にも、固有名称が自然と与えられた。(当時、視聴者に公募して「フライデー」と名付けられたとか。小説「ロビンソン・クルーソー」に出てくる従僕キャラの名前である。)
人気キャラだったので、当時もプラモデルが国内で作られたが、海外版のメーカーでも繰り返し商品化されている。
1/6 宇宙家族ロビンソン B-9 フライデー (ビッグサイズモデル) プラスチックモデルキット。近年の物。
メーカー希望小売価格 ¥10,584
光ったり、ドラマで「B-9」の声を当てていたリチャード・タフェルドによる500以上のボイストラックがあり、アンテナを動かし体を左右に振るとか、腕が伸びるとか、色々な仕掛けもあるらしい。
だけども、日本の一般家庭内では置けない大きさのホビーである(笑)。
そもそも現実にフライデーみたいなデザインのマシンは、屋内でも段差があると移動は難しいし、あの「輪っか型」でものを挟むだけの手の形では融通が利かなすぎる。
言葉で対話のできるコンピューターだが、姿かたちはSFチックなロマンの中にあるだけのもの、と言う感じだね。
『宇宙家族ロビンソン』と言えば、宇宙空間や他の惑星における「家」とも「城」とも言える、「宇宙船ジュピター2号」。
とてもシンプルでオーソドックスな船体デザイン。
昔は日本の国内でもプラモデルキットが発売されたが、割と大きなサイズで、子供たちの誰もが親に買ってもらえるアイテムでもなかった。
当時の(子供の)日銭のお小遣いでは買えない価格だったと思う。
マルサン ジュピター 1967年製
ロボットのモデリングってのは、日本は欧米には敵わなかった気が個人的にはしている。
日本では、ウルトラマンや怪獣、戦隊もの、怪人とかにアイデンティティーもあり、エネルギーも費やされて発展したが、ロボット関連は「漫画、アニメ」で始まったイメージにとらわれて、「ロボットらしいロボット」ってのはデザインされなかった。
「キャプテンウルトラ」の「ハック」くらいのものである。個人的にはハックの「着ぐるみデザイン」はいまいちだった。(あの番組で、キケロのジョー役が小林稔侍さんだっというのが今では「へぇぇ」なのだが。)
つまり、いかにもマシン然としたロボットタイプではなく、日本でなら、今、デアゴスティーニでリリースされている「ロビ」なんかの"可愛い"方向性のものがいい。
漫画やアニメ文化の独特さから言っても、「愛らしいもの」が似合っている。(ガンダムとかバトル系のものはさらに特殊だが、ああいうものは戦場絡みだからなぁ。「スターウォーズ」にガンダムみたいなのが出てきたらどうなっちゃうんだろうね?。)
それはそうと、「宇宙家族ロビンソン」に、レギュラーのフライデーだけでなく、映画「禁断の惑星」に登場していた、「ロビー・ザ・ロボット」が共演していたエピソード回があった。(映画「禁断の惑星」は、TVの吹き替え放送をずっ~と後年になってから見たとき、内容に衝撃を受けましたね。)
日本のヒーローや怪人、ロボットってのは独特の日本固有の立ち位置だからなぁ。
怪獣のゴジラだって、日本とそれ以外の国との理解は違うだろうし。
それでも、「ロビー」なんかは日本でも愛されているよね。
ロビー ザ ロボット X-PLUS
定価 ¥16,590
・・・でも、これ、男子、男性の趣味なんだろうなぁ。
女性でこっち方面にハマる人なんて、まずいないのだろうね。
男性が、リアルやアニメの人形には思い入れしても、直球のリカちゃん人形、バービー人形にハマらないのと棲み分けはあるんだろうね。
そう、男子の「フィギュア」土壌は、こういうアイテムへの愛着と、日本のアニメシーンを土壌にして育てられていったんだよな。
いや、萌えフィギュアと、こういうホビーとは性格が違うという意見も、至極当然にあるだろう。
でもねぇ、私なんかは繋がっているように思えるな。
当初のチープなものから、いかに元モデルに似せて作るか。
より魅力的な完成度を求めるか、という研鑽は、作り手と受け取り手の間でたゆまない努力が重ねられてきたものだから。
ホビー万歳ですよ。
by PINKNUT_INC | 2017-06-25 11:25 | 映画