アニメ「けものフレンズ」チェック中♪ ~その1~ このアニメ、私的にダークホースで、現在最終話に向けて放送中なのだけど、すっかり本放送のテレビ録画をし損なってしまった作品だ。
大変に勿体ないことをした。
・・・つまり、なかなかに面白い作品だということだ。
(現時点の視聴している所までの感触においては、という注釈付きではあるけれど。)
ニコニコの有料チャンネルとか、ウェブで断片を拾って後追いをしている。
(いずれ、ちゃんと見直さないといけない。)
アニメ「けものフレンズ」メインヒロインの一人、
サーバルちゃん。食肉目ネコ科。
本作アニメでは「狩りごっこ」は大好きだが、"ジャパリまん"なる饅頭みたいなものを食べたりする以外は、「ナマで肉食している様子」は描かれることはない。ヤンチャな猫キャラだ。
そして、なぜここに自分がいるのかわからないキャラ↓、自分の名前も分からないので「
かばんちゃん(大きなリュックを背負って登場したので)」とサーバルに名付けられた
彼女(下の図左)とが、チームとなって、このフレンズ・パークを旅することになる。
さて、「けものフレンズ」は、
アニメとしてはジャパニメーションの由緒正しい「リミテッドアニメ」の系譜、つまり、手描き作品群とは違って、"かなりの変化球的な手法"で作られている。
言わば「3DCGアニメのリミテッド版」みたいな佇まいの作品なのだ。
(キャラが3DCGで背景が手描きという基本であるらしい。) ディズニーなんかの"3DCGフルアニメ"を、かみ砕いたような作風なのだが(当然、予算や時間の都合もあるだろうし)、かなり手描き風味にはキャラクターは寄せてある。
しかも、「
けものフレンズ」自体は"かなり、あれこれメディアを欲張ったゲーム・プロジェクト"として発進しながら、企画としては「広げた風呂敷ながら、いつしか、ゲームもサービス終了しちゃった頓挫企画」な模様なんだとか。
いちばんあとから来た"アニメ放送"をもってして、
「ひっそりと風呂敷を畳む感じ」になっていたのだが。
なんと。
ここに来て、なぜかしら「アニメ版」からファンの間で人気が弾けつつある。てか、もう弾けちゃってる・・・!、という皮肉な流れになっているのだ。 そう。"エンタメの世界"はなにが起きるのかがわからないんだよ。
もともと、ジャパニメーションの絵柄、日本のコミック感性のキャラデザインが、"萌えキャラ好き"、"可愛いものが好き"というファンには心地よいのが事実でして。
パークの動物たちを、本来の対象動物に拘って擬人化している、という方向性ではなく、「愛らしい女の子キャラたちが、等身大のまま軽妙にコスプレしちゃって、その動物の名前を名乗っているだけ」みたいな風味のデザインが、いっそ清々しいほどだ。
今回の「レポート、その1」では、登場キャラがこんな感じ♪
ということだけを、まず「絵」を並べて紹介しておきます。
カバ。基本的に「髪型」で元動物のシルエット感、雰囲気を演出している。でも、もとのカバからは程遠い妖艶さ。
下はオセロット。ネコ科の動物の擬人化は可愛い方向になるのが納得だが、上のカバさんの艶やかさは反則的である(笑)。
マレーバク。口にしているパンのようなものは「ジャパリまん」というパークの動物たちに共通の食べ物らしい。(「ジャパリまん」には動物別に差異はあるようだが、見ていると多種族用のも平気でキャラたちは口にしていた。)
フォッサ。マングース科なのだとか。
インドゾウ。これこそコスプレのいでたちである。(笑)
いちおう、おねーさんキャラで、擬人化による等身大なりに、背は高い。
アクシスジカ。詳しい人でないとピンと来ない種族だね。
キングコブラ。ヘビ科はフードをかぶっている仕様なんだとか。
ミナミコアリクイ。・・・オオアリクイだとどういうデザインになるのかしら。
クジャク。割と質素な分量の尾羽。(尾羽の豪華なのはオスだからね。)
タスマニアデビル。これも擬人化と言うより、ほどんどコスプレ。
エリマキトカゲ。この回、こちら上下の10~11種類ほどのフレンズたちは、まとめて紹介されただけだった。
オカピ。首の短いキリン科です。
コツメカワウソ。この子は雰囲気出ている。
そして、衣装的にミニスカっぽい出で立ちの子もデザイン的には多いのだけど、総じて「ヒップライン」が皆さん色っぽかった。(嬉)
ジャガー。
ネコ科ヒョウ属にしては、水を怖がらず「泳ぎが得意」とのこと。
このパークでは皆さん「ジャパリまん」が主食みたいで、弱肉強食という生存競争とも無縁みたい。
パーク内ご用達の、かつての遊覧バスらしい。
バス席と操縦席が川を挟んで離れて発見された。
かばんちゃんの人間的な知恵出しで、橋の流された川に、臨時の「飛び石橋」をしつらえて、
まぁ、力業なことに、0.5トンはあるハズの操縦席を、ジャンプ力の凄いサーバルが、
「飛び石渡り」。
遊覧バスが無事に復元される。(ただし動力のバッテリー切れで、次の話数で「充電」のエピソードが用意されていた。)
バッテリー充電のエピソードは山頂の太陽電池設備とかあるらしい山小屋に上ることに。
トキ。そのエピソードに登場。人ひとりくらいかかえて飛ぶパワーを持っていて手伝ってくれる。
アルパカ・スリ。なじみのない動物。山頂小屋にいたりした。「スリ」は毛の種類のことらしい。アルパカには「ワカイヤ」と「スリ」の2種類があるとか。
ショウジョウトキ。山頂小屋エピソードに登場した。
ここで、出自の謎な主人公の女の子=かばんちゃん(人間)の後を追尾している二人組を紹介。左がアライグマで右かフェネック。何か鍵の一端を握っていそうな伏線キャラ。(かばんちゃんとサーバルの追跡で、後日に上述の「山の上のカフェ小屋」にも立ち寄ってくつろぐ二人。)
スナネコ。遊覧バスが無事に動いて差し掛かった"砂漠地帯"で出会ったフレンズ。
その砂漠地帯の遺跡のような場所に、伝説の生物ツチノコまでもが登場する。
アメリカビーバー。このエピソードはほっこりしましたね。
オグロプレーリードッグ。ビーバーの回に同時出演。「プレーリー式あいさつ」の"口づけ"が結構でした。(笑)
オーロックス & アラビアオリックス。オリックスは球団名で知っているが、オーロックスは初めて知った。そりゃあまり聞かなかったハズだ。検索してみたら、1627年に最後の1頭が死んで絶滅したとか。遺伝子操作みたいなことで現在「種の復元」を試みているらしい。
ライオン。王者のけもの来た。登場は下の図の通り(萌え絵要素あるんだけど)威厳たっぷりだった。・・・後刻すぐに(いい意味で)態度が豹変したけれど。(笑)
オオアルマジロ。女の子で擬人化はしにくかった動物だね。コスプレっぽい被り物になっちゃってる。
ヘラジカ。なかなか良いリーダー・キャラクターでした。絵的にも大きな角がカッコ良い♪。
アフリカタテガミヤマアラシ & シロサイ(左端は明記がこの画面ではされてないけど、カメレオンです。)
ハシビロコウ。この鳥、元のモデルって"大きな嘴とキツイ顔立ちの鳥"でスゴイ印象的なヤツ。漫画やイラスト・ネタになってよく取り上げられている。「ものすごく目ヂカラが強い」鳥でねぇ。「フレンズ」の下の絵みたいに可愛い顔じゃないよ。元の鳥はもっと凄い顔している。知らない人は検索してみるとよろしい。(笑)
ニホンツキノワグマ。ドラマ中はアップ絵がなくて、ヤラレ役だし、扱いが可哀そうでした。(笑)
オーロックスから始まるその下、ここまでのキャラは、すべて第7話のエピソードで「二陣に別れて合戦」していました。面白いエピソードだったね。
毎回、基本的には「ほのぼのと楽しめる」アニメなんだけれど、そもそもこのアトラクション・パークが何なのか?。
なぜ、動物たちを本能や種族性を生かしたまま擬人化しているのか?。
けものフレンズたちに「セルリアン」と呼ばれる、デジタルで無機質な感じのバケモノが何なのか?。
一切の説明がなく始まっているアニメで、途中でも「何かを匂わす様な(どちらかと言うと不安材料的な)」描写がチョコチョコ挟まれはするのだが・・・。
実のところ、終盤近くなって一気に「"あそこまで"深刻な鬱展開」になるとは予想していなかった。
そして、視聴者的にはもう、かばんちゃんは「人間」だということはすぐに分かるのだが、素性は最終話前の11話になっても「謎」なのだ。
ドラマ的にも、ストーリーの出だしの描写が「生ぬるく」始まるので、そういう感じを良しとするか、"いまいち"と思って切ってしまうような視聴者もいたかもしれない。そんな滑り出しだったのに。
キャラが3DCGで動かされているのも、どこか「イラストキャラ」に慣れている視聴者からは異質感はあるところだ。
だが、しかし。
3DCGと言っても、バタくさい洋物とは違って、日本のキャラ風味の手癖感はちゃんと出ている「絵柄」だし、見ているうちには「かわいい」と思える中毒性や、動画的に丁寧に作られている雰囲気にも好感が増していく。
なんぼでも土壌的に「金や時間をかければ」さらにクォリティアップする余地はあるものの、「これがいいんじゃないか」という納得論まで湧き上がる。
キャラデザインも声優さんたちの命の吹込みも、結局は視聴者に「愛される」だけのパワーは持っている感触なのだ。
それはシナリオの進行も、「ぬるいままなだけじゃない」予感があったりもした。
と、同時にそれは「不安と期待」が同居している予感なのであったが・・・。
あとから、どんどんファンたちの間で「アニメ・けもフレ」人気が盛り上がってきた。
それがよもや、11話で一気に暗転するとは。
(いや、それまでにも伏線は張られ続けていましたけどね。)
では、この続きは~その2~で触れましょう。